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La Vie d'un Guide

山の男! 江本悠滋のBLOG

失われる習慣

IMG_7622.jpg

モンブラン一般ルートへはグーテ小屋を嫌でも使用する事になる。
この3800mの小屋。標高以外にも施設の老朽化や利用者の過剰な数など、けして快適な環境
とは言えない小屋です。これは小屋のスタッフも利用者以上に不便はあるのでしょう。

今年からこのグーテ小屋を管理する人が変わった。
フランスの山小屋のほとんどはCAF(フランス山岳会)の所有でその小屋での営業を個人が受
けおう契約に成る。
このヨーロッパで最も環境が悪く、利用者も多いグーテの小屋は残念ながらサービスも悪い。

食事の質や人の多さに関しては場所を考えれば理解できた。
しかし、今年からはさらにひどい。
スープに付くチーズは今までの半分程の厚さ。薄過ぎてチーズがボロボロに成る程。
以前は有った夕食の食事中の飲み水も今ではなく有料に成り、1.5Lで5ユーロ・・・
そしてパンすらも姿を消した。

まあこうした食事の内容はまあ余り期待もしてないから許せる範囲かも。

グーテ小屋にはいくつかの大部屋と1つ小さめの小部屋がある。
入り口を入って直ぐの大部屋。食堂へ上がる階段の上にもう1つの大部屋と階段の右側に
その小さな小部屋がある。
小部屋と言っても2段の寝所が大部屋と同じようにあるがベッド数は20しかない。
その部屋は通称《ガイド部屋》と呼ばれ、ガイドだけの部屋に成っている。

そこでは翌日も仕事として山へ入るガイド達が快適とは言えない小屋の中で快適な空間を
つくり少しでも体を休めたり、情報の交換をしたりする場所に成っている。
(ガイドだけ休むのか!と言うかも知れませんが、山の中でもし事故が有ったり、小屋で
急に人手が必要に成ると真っ先にガイドが呼ばれる。そして山へ最初に入るのもガイドで
す。山でガイドらしき人を見つけ後について登った人や下山出来た人も多いはず。)

部屋の中は暗黙のルールみたいな物がある。
夕食前の昼寝の時間や荷物の置き方など、簡単な事だけど少しでも快適を求めて

昨夜はこの部屋に全くの一般客の6人グループを入れた。
(場合によってはガイドのお客を入れる事は有った)

ベッドの上に荷物を上げたり、ビニール袋のカシャカシャと言う音を永遠にさせたり、部屋
の中でおしゃべり、扉は閉めない、夜でもカメラのフラシュたいて記念撮影『イエ~イ!』

しまいにはさすがに皆が我慢していたけど古いガイドが怒った。

そして朝は2時の朝食だから僕達ガイドは15分前に起きる。(それで十分)
でも1時過ぎからそのグループの目覚ましが成り出した・・・。
  1. 2008/07/22(火) 15:51:34|
  2. 海外(ヨーロッパ)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

どこにでも・・・・・

どこの世界でもマナーの悪い人がいて、
大変ですね( ̄ロ ̄lll)
  1. URL |
  2. 2008/07/22(火) 17:34:08 |
  3. カイロドクター #lGct895.
  4. [ 編集]

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