光は生き物と書いたBLOGの写真を撮った翌日のい朝、僕達はシャモニーに下山して来ました。
その日の朝も日の出の明かりを待っていたのですが結局、風も強く、山は雲の中、そして雪もまっていました。
しかし、これから山へ行く為にアイゼンを履いたりロープを結んだりとモチベーションの高いパーティーも居ました。
僕の感覚ではこの日のコンディションではたいした事は出来ないと思っていたので『この人達は何処に行くの?』とOさんに聞かれた時も『コスミック山稜くらいじゃないかな~』としか答えれない程に行ける場所は少なかったと感じていた。
でも普段良く見る光景のようにエギュイ・デュ・ミディの上には多くのアルピニストが集まり笑みを浮かべながら準備をする人も、緊張気味の人もコンディションに疑問が有る以外は何も変わらない光景。
しかし、翌日の朝のニュースで《タキュール・ノーマルルートで雪崩!2人死亡、8人が怪我》と言う見出しを見てしまった。一番予想された最悪の結果。内容を読むと、当日の朝すれ違った人の中に居た人達が犠牲者のようだった。その人達の声も、話していた内容も姿も少しは覚えている・・・
悲しいがこれが山。自然を相手にするからこそ山に対しては謙虚でいなければ。
技術的な問題とは違って、自然が自然に起こす危険が山の本当の怖い所。
これはどれだけ技術を上げても完全に回避する事は出来ない。だから、技術を上げても山に対しては無力で有る事も知る。
だから経験を積む事も大切だし山に対して謙虚でいなければ成らない。
だっていくら自分が《強い》と思っても自然の力にはかなわないんだから。僕らはその自然が可能にさせてくれた部分で遊んでいるに過ぎないんだから。
- 2006/08/22(火) 04:27:09|
- ガイディング
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本当に残念な出来事です。数日間降り積もった雪は4000mクラスで70cm以上になると言われていました。私たちはガイドの悠滋さんの判断でタキュールは諦めていました。(天候不順では写真も撮れないので・・) ここが生死の分かれ目だったのでしょうか?出かけて行ったパーティはどうやらガイド付きではなさそうでした。写真を撮りながらも「ガイドとクライアントのベストショットが撮れないね」なんて冗談を言っていたくらいですから・・。自己責任とは故、経験と危険予知の感覚が足らなかった、本当に悲しい出来事です。せめてコンパクトデジカメをなくして話しかけてきたパーティでないことを祈ります。
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- 2006/08/23(水) 00:21:56 |
- おおの #-
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