今週のお客さまの目標のモンブラン登頂を目指し山へ入っていました。
小屋はキャンセル待ち20人越え、普通に考えて今週のお客さまとは「一般的な登り方」での登頂が
難しい事から晴天のチャンスを狙いテントを持ちビバーク体勢で挑んだモンブラン。
次々に後続のパーティーに抜かれながらも少しずつ、少しずつ高度を稼ぎましたが残念ながらピーク
に届く事はできませんでした。
バロの避難小屋をも利用する事を前提に出発した今回のモンブラン。
ガイド山行ではもしかすると考えにくいスケジュールかもしれないけれどこうして何処かに可能性は
ない物かと頭を悩ませるのも少し成長したからだろうか。
夢を叶うことはできなかったけど無謀な挑戦では無く安全な状態を常に確保し、挑戦し下山できた事
は凄く良い事だと思います。下山後にお客さんから「ふっきれた!これからはもっと違う楽しみ方を
山で味わって行きたい」と言う言葉を聞き嬉しかったです。
今までモンブランは「誰にでも登れる山」と言われて来ましたが言葉には意味があり「誰にでも登れ
る可能のある山」と言う事でそれなりに準備が必要です。
高齢者登山の増える日本。マラソンやジョギングブーブもありそれらで体力造りをしている方も多い
と思いますが平な場所で歩くわけでは無いので階段の登り下りをして下さい。重力に逆らって下さい。
しっかりと準備をしておけば「誰にでも」楽しく登れるチャンスが有ります。
最後に、今年のヨーロッパの山は非常に雪が少なくアイスバーンが多い事や稜線が細い事から滑落事
故が毎日のように起きています。
日本からはガイドレスでの登山者も沢山いらっしゃると思いますが今年は特に注意して山に入って下
さい。すでに7月1週目にしてグーテのクロワールは日が登ると落石の嵐です。
コスミック側からはタキュールのセラックの状態も良いです。
グーテの登り下りが特に注意が必要です。
自分もしっかり注意しながら今年も山に入ります。
- 2011/07/07(木) 13:06:19|
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