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La Vie d'un Guide

山の男! 江本悠滋のBLOG

自分の中のもやもや・・・

2008年も後、1週間。

ここしばらく僕の頭の片隅にある《もやもや》を少し整理する為にもここに書き残したいと
思います。

昨日、偶然読んだ《山と渓谷 2009年 1月号》の《ガイド選び》と言う記事を読んだ事で僕
自身の考えを多くの人に伝えたいと思いちょっと長い文に成りそうですがガンバってみます。

PS:この対談へ僕にも声がかかりましたがスケジュール的に難しくお断りさせて頂きました。

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  1. 2008/12/22(月) 18:45:17|
  2. 一言もの申す!
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当たらない天気予報

ここ1週間の天気はひどいですね!
予報が当日変わる毎日です。雨と思えば晴れたり・・・
この予報ではガイド業は厳しいです。

自分は天気図ある程度読めますし理解できますが、やはり気象庁のスーパーコンピューター
や学者などからすれば話にもならない程です。だから天気予報を信じて常に動くようにして
いますがここ数日の予報のハズし方は・・・

と言う事で昨夜から、実家の名古屋に居ます。

こちら夏です。
  1. 2008/09/01(月) 08:19:51|
  2. 一言もの申す!
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ガイド業って・・・

日本三大雪渓と呼ばれ夏には毎日のように何百人、何千人とも言われる登山者が登る
白馬岳大雪渓。ここで起きた今回のガイド登山中の事故はここ数日自分の頭の中で様
々な事を考えた。それは【なぜ】事故はお起きたのか。と言う事です。

ここでの事故はゴールデンウィークの時期の雪崩や夏の時期の落石による事故、事故
には成らなかったけど・・・と言う様々な話を1年中聞く場所でも有名な場所です。
様々な【山】と言う環境が産む危険は必ず登山には付き物では有りますが今回の様な
【ガイド登山】では一般的な登山とはその一般的考えが異なるのではと思います。

35歳と言う同年代の日本で活動するガイドがなぜ命を落とさなければならない結果に
成ってしまったのか僕なりに考えてみました。
(自分の判断の出来るのは自分に有るバックボーンがベースに成るのでフランスでのガ
イド登山などとの比較に成るかと)

【不透明なガイド資格】

日本でのガイド資格システムは非常に不明確です。有資格者と呼ばれる人の多くは技
術試験などもほぼ無い様な形で資格と言う名の付く物を得ています。これと同じ資格
を取得した人の中には筆記試験や実技試験を受けて取得した最近のシステム合格者の
ガイドも存在しています。

どこで見分けるの?・・・・・・・・・僕にも解りません。

もちろんフランスを始めガイド登山の先進国では今ガイドとして生活すている略全て
の人が定めらえら内容や研修、試験を得て資格を取得しています。

日本の最も大きなガイド機関である【社団法人日本山岳ガイド協会】に所属する様々
な資格のガイドの多くは義務付けられているはずの資格更新研修を受けずに【資格停
止】中と言うガイドもガイドとして登録でき登録されていると言います。

(恥ずかしい話自分はフランスの資格(国際山岳ガイド)を持っていますので仏国で
の資格更新だけが必要と思っていたら日本のガイド協会に所属する場合日本のルール
に従って資格更新研修を受けなくてはならない事を昨年知りました。自分の資格の更
新は取得した国ですると言うのが自分の中では当然だったですが・・・それを知った
時にはすでに日本山岳ガイド協会の資格停止と言う処置に成って2年がたっている事
を知りました。もちろん抗議!その結果【特別個人会員】と言う事でフランスの資格
に準ずる。と言う自分が日本山岳ガイド協会に入会した時にそうであるものと思って
いた物にようやく収まったと言う事も有ります。ご安心下さい。自分はフランスの有
資格ガイドとしては常にクリアーな立場でしたので!)

と話はずれましたが・・・何処で見分けるの?
国際山岳ガイドにはガイド章が渡されています。
その後ろには国際山岳ガイド協会と個人が所属するガイド協会の更新シールが張って
あります。
DSCF2541.jpg
↑表
DSCF2542.jpg
↑裏
左側が国際山岳ガイド協会からのシールで右側がフランスガイド協会からのシールです。
このシールは自分の場合は5月末に行なわれた資格更新の研修に参加しなければ登録料や
保険料を払ってもこのシールは送られて来ません。ガイド協会に登録出来ないと言う事は
保険にも加入出来ないと言う事に成ります。

と言う国際ガイドに関しては”まだ”チェックできる物を常に持っていますが日本のガイ
ドシステムで言うその他のガイドの場合こうした物も無いですし、国際ガイドも同様です
がクライアントがそのガイドが必要な手順を全て行なっているかを知る事は難しい事には
変わりないでしょう。

じゃあどうやって参加者はそれを知れるの?・・・・・・・・僕にも解りません。

【自由競争過ぎるガイド産業】

日本でガイドとして人を山へ連れて行き金銭を受け取る行為(事業)は特別資格を必要と
はされていません。と言う事は日本山岳ガイド協会に所属しなければいけない理由も無い
のが事実です。

日本ではガイド料の相場は決まっていません。きっと個人ガイドを使った事の有る人の中
にはだいたいの相場と言う物が有るのかも知れませんが、持つ資格内容やガイドするルー
トによっての料金設定には全くの協議は無く(たぶん)各個人がそれぞれに設定していま
す。日本山岳ガイド協会に所属するガイドの中でも非常に大きな幅が正直存在している事
は事実ですし、その中の格地域団体の多くでも同じような状態です。
(フランスではガイドのスタンダードな日当は290ユーロ、日本円で約47000円と協会で
定められていますし、山やルートによっても決められています。なのでガイド個人が自由
に料金を設定出来るわけではありません。安くして競争するメリットはガイド達に取って
はガイド業の存続に繋がる大きな問題です。まあそれが労働組合=協会の位置付けです。)

日本でも今ガイドレシオと呼ばれる”ガイドに対する顧客の数”が出ていますがそれを守ら
なければならない理由も無く、それを無視したからと言って罰せられる事も無いようです。
(フランスでは国家資格ですのでガイドレシオを守らない場合は法的に罰せられる事も有
りえます。)

これらの料金とガイドの可能業務範囲の指定があきらかで無い為に同じAの山を1対1で
4万円でガイドするガイドもいれば同じように1対1で2万円のガイドも、そして1対5
で1万円でガイドするガイドも出て来ると言う事です。

参加する側からすれば同じ山で同じルートで何倍もの料金の違いが出て来ます。
その違いを少しの人は感じ、個人個人でその費用対効果を考え自分の山行を選んでいるの
だと思います。もしくはどちらのパターンにせよこう言う物だと思っているのかもしれま
せん。

募集するガイド側はそれぞれの考えのもと商売として商品を並べているのですからそれな
りの判断基準を個人なりに持って設定しているのだと思います。

【日本的な登山】

日本の一般的な山登りで多く目にするのはヨーロッパで言うトレッキング(ハイキング)
などで見かける事で比較的、天候には左右されずに予定の行動を行なうと言う点です。
リスクの大きさや変化が少ないと判断する場合にこう言った事が良くありがちですが、日
本の山では山小屋も多く、登山道もそれなりに整備されていると言う事からこうした登山
とトレッキングの狭間が明確で無いのかもしれません。
こうした事からそれ成りに登れるガイドであれば日本の登山道を登る程度の事は雨でも雪
でも登れてしまう。そういう自信が有るであろうとも思います。クライミングのルートで
もそれほど難しく無ければ日本のルートであれば雨でも登れるとは思うけどヨーロッパの
山で雨でも登れるかと言えば試したくも無いと言うのが自分の感覚です。(天候が急変し
て慌てて逃げ帰った経験は何度もあります)
こうした自然環境の違いも日本的登山を産んでいると感じます。

また同じ場所やルートでも”選んで気持ち良く快適に登った”と言う話よりも逆に悪いこの
コンディションの中で登ったと言う付加価値的な個人満足を補足する傾向にも有ると感じ
ます。これによりハイキングのレベルから少し無理をする傾向の人が多いです。

【一般登山とガイド登山の違い】

凄く大きな題材です。
参加者はガイドさんと一緒だから大丈夫。登らせてくれる。と思っている方も居るのかも
と思います。ここでは参加者の人のモラルをどうこう言うつもりは無く、ガイド自信はど
う考えるのかと言う事に付いて触れたいです。
上に書いたような参加者が期待する物に答えなければいけない、そう思う気持ちは多かれ
少なかれどんなガイドでも有ると思います。でもそのプレッシャーが有るのならそのプレ
ッシャーは何処から来た物なのか。と言うのが一番のキーだと思います。

ガイドは登らせてくれると言うイメージが参加者に有るのならそのイメージはガイド自身
が造り出している。

と僕は思います。
事実、山岳ガイドとして今活躍するガイドの中でも『あのコンディションで登らせた!』
と自慢顔で話すガイドも居ます。これガイドの自己満足です。でもその自己満足を参加者
に強制的に参加させる必要は無いと思う。
『登らせるも、登らせないもガイドの仕事』
       ↑これある人に言われ、その後大切にしてる言葉です。
山のコンディションと言っても色々と有ります。風、雨、雪、雷、気温、視界・・・など
様々な自然現象が影響しますがこれらがもたらす山全体を変える力と言うのはもの凄く大
きいと思います。
これらの自然の力を理解する事もガイド業だと思います。友達となら行くコンディション
はガイド登山でも行くコンディションなのかと言う事です。ここの判断が一般登山とガイ
ド登山の明確な判断基準のさかえ目だと思います。

このガイド達自身が自分達で作り、自ら課すプレッシャー。
このプレッシャーは自分も日本では良く受ける感覚です。自分は天気が悪い時は小屋を出
たがらない方ですから・・・。自然の力は凄いです。登らせたくないと自然が思えば僕達
人間は何もできない小さな生き物なのですから。

今回の事故で命を落とした彼は35歳。自分は31歳。お互いが歩んで来た道は違うけれど
彼も僕と同じようにガイドに憧れてガイドに成りガイドとして仕事をしていたと思う。
そんな彼は自分とは違った発想やアイデアの中で活躍していた事は間違いない、そして今
後長い間数少ない同業者としてお互いに頑張れたのではと思う。

ガイド自身は上で書いた様に様々な物からプレッシャーや刺激を受けてガイドをしていま
す。上に書いたのは一部に過ぎませんが、これらのプレッシャーの中には良く無い物も、
良い物も有るのですが判断の基準と成る精神的な物はより良い環境を必要とします。

来年のフランスガイド協会の研究テーマは《ガイドの判断を精神学的に分析する》と言う
物であるようにガイドの判断は様々な要素によって個人的に分析され答えを出して行くの
ですがその中で起こる様々な問題を解明し事故に繋がる判断を事前に解明すると言うのが
狙いのようです。=すでに判断を出すには様々な外的要素が入るとフランスでは考えられ
ていますし、自分もそうだと感じます。

フランスでは常に先の事を考えてガイド達が自分達の立場や職業を守る為に協力し、時に
は自分達の首を絞めるようにして規則やルールも造っています。それが文化として受け継
がれて行くのだと。

これからの日本でのガイド業の発展の為にも、若い優秀なガイドをこのような事故から守
る為にも、もっともっと力を合わせて取り組む必要がある事が日本のガイド界には有ると
思います。
  1. 2008/08/28(木) 01:14:54|
  2. 一言もの申す!
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オリンピック閉会

20080825-00000002-jijp-spo-view-000.jpg

オリンピックが気が付けば閉会式を迎えていました。

個人的には今回のオリンピックは余り盛り上がる事も無く終わった気がしてなりません。

今回のオリンピックではやはりメジャースポーツとマイナーなスポーツそして近代的な種目や
クラシカルな種目が入り乱れ、またそれらで活躍する選手たちの注目のされかたや生活レベル
などもまるで今の世の中と同じような【格差社会】と言った印象が非常に大きく感じました。

日本と言う国はどうしても【ヒーロー】を欲しがる傾向に有ります。それによりその種目の
魅力を伝えると言うか・・・でもスポーツをする事もだし、またその中のどの種目をするか
はやはりそれぞれに魅力が有り、それをメディアは伝えて欲しいですね!!

オリンピックも何か今回の中国での内容を見ると1つの大きな企画イベントにしか見えない
のが残念です。最も多くの人が期待した種目はダメでしたしね。柔道やレスリングはやは
り金で当然と言った感じはするし・・・野球や女子マラソンと言った最も注目される種目は
あの結果だし。

でも自分もあの舞台を夢見たスポーツ少年だっただけに閉会式の選手の表情はみんな輝いて
見えたな。
  1. 2008/08/26(火) 10:36:06|
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Free Tibet !

tibet.gif

今、TVで騒がれているロンドンやパリでの【聖火妨害】。
これは皆さんもご存知の中国の人権問題に関してチベットでの騒ぎが取り上げられています。
もともとチベットは中国に武力により占領されその後【独立】を求めていましたが、五輪開催
と言う世界中が中国に注目するタイミングで騒動が大きく成っています。
アピールする側としては絶好のチャンスですね。
もう7年か8年程前に僕がフランスで登っていた頃、この問題がヨーロッパでは深刻に成り、
特に登山をする者に取ってはチベットは大切な場所で興味がある場所なので、ヘルメットの
デザインをこの国旗にして【チベットの自由】を主張した覚えがあります。

その後は日本で生活しているからか、この事に余り興味を持ちませんでしたが今TVでの出来
事を見ると・・・彼らの主張は間違っていない事を皆さんにも解って欲しいです。
日本はまだまだ個人の思考を消すような報道が多いです。
昨夜もダライラマの『オリンピックには賛成』との発言だけを流したり、聖火ランナーの『
こんな暴動をして抗議するのはおかしい』との事しか流れず最後は日本での聖火コースの説
明・・・まるで一部の過激な人の暴動として流されていますがけして先日のオーストラリア
の過激な自然保護活動者と捕鯨船とのやりとりとは次元の違う出来事です!

日本は日本人は自分達の国も先進国と思わされていますが、情報操作による報道も多いのも
事実です。自分の心の目で出来事をの真実を見て下さい。

今、オリンピックによりフォーカスされる中国。
だからこそ隠れている沢山の問題を世界の人々に伝える必要も有るのです!

平和的な解決を!

PS:なぜ暴動がおきているか少し知りたい人はこちらがわかりやすいかな。
  《チベット式》
  1. 2008/04/08(火) 10:48:35|
  2. 一言もの申す!
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江本悠滋

Author:江本悠滋
☆フランス国家山岳ガイド
☆フランス国家スキー指導員
☆UIAGM国際山岳ガイド

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