少し前から触っている小川山のルート《スペシャリスト》
これを登りに日曜日&月曜日に小川山へ足を運んだ。
このルートの核心はぶっちゃけ”クリップ”。2本目のクリップを飛ばし、3本目のクリップを安全に
クリップする事がの僕に取ってこのルートの核心・・・
日曜日、普通に2本目までプリクリップをしトライをしていた。
(1本目はビレーヤーの降られ止めで2本目が実質のクライマーに取っての1本目のプロテクション)
前回までは左のガストンでたぐって4本目をクリップしようとしていたのですが、(その時のビレーヤーいわく『皆下からたぐってクリップしてるよ。上だして落ちるとグランド有りかも・・・』との助言を聞いていたので=確かに下からたぐるとたぐり落ちる心配も有るがヌンチャクを何時でも掴めに行ける体制でのクリップだからグランドの可能性は少ないかも。でもこの体制でのクリップは非常に悪いのも事実。)
日曜日は2手勧めて、右手のカチを取ってから腰クリップに変えてみた。
これはやっぱ、ヌンチャクは落ちた時のプロテクションで有って掴みに行くのも・・・と言う事と、腰の位置でのクリップの方が簡単だし、《登る》とするとこれが正しい気がしたからです。
こうして少しずつ自分の中で色々と変えながらこのルートに接していたのですが、ここに来て《登れる登れない》うんぬんよりも大きな問題に遭遇した。
それは日曜日の最後のトライから始めた3本目(ハングドック用の支点?/飛ばしていたボルト)に
プリクリップすると言う事。
3本目にプリクリップした場合のメリットは:
1)左手ガストンからのたぐりクリップと言う選択は僕の中で消える事。
2)腰クリップが100%正解のクリップポジションに成り、クリップがこのルートの核心では無く
成りムーブがこのルートの核心に成る事。
3)事故(グランドフォール)が起こる可能性が略無く成る事。
3本目プリクリップした場合のデメリット:
1)単純にルート中最も難しいムーブ中にヌンチャクがホールドにかかるから邪魔に成る。
※その他)
ビレーヤー次第ではグランドの可能性が非常に高い。
そんな事で日曜日最後のトライは3本目までプリクリップしてトライし最後のガバホールドを取りに
行く手前のホールドをきちんと持てずフォール。まあこれが日曜日の結果。
このトライの前まで自分の中でも、そしてビレーヤーとも話しをした結果3本目までプリクリップする
事にした。
理由:
1)2本目のプリクリップまでが一般的で3本目・・・と言うが30cm程上に有るだけの事。
2)3本目のクリップは出来ない(?&余りクリップしようと思った事が無いけど)でそれを飛ばす
設定ならボルトの位置が悪いだけに成ってしまう・・・
3)最大の理由はこれによってグランドフォールが略無く成る事。
翌日月曜日の午後、トライしにマラ岩に来て、3本目までプリクリップするとエクセレントパワーをトライするパーティーの内の1人に『2本目までがプリクリップで3本はずるでしょ。』との言葉・・・
まあ色々話した結果、2本目までのプリクリップでスタート。
前日と同じ最後のホールドでキョン足が決まり過ぎたのが敗因。
今思えばこのトライで登れていれば何も悩まずこのそこそこなルートからも開放されたのだと思う。
そして次にトライ。
右手のカチ(クリップするホールド)に手が届かずフォール。
すると左足はロープに掛かり頭からフォール・・・

↑その時の写真
下の大きな岩(あぶないのでキャンプ用のマットを置いていた。)に肩が触れる程度に落ちた。
もちろん降られて落ちるから2回目の降られでは手でなんとか頭に石があたらないようにする事しか
考えられなかった。
足がロープに掛かったから=下手
と言われてもきっとそんなに多くの人に『下手』と言われるようなクライミングはしてないと思う。
だから事故的な事で足がロープに掛かる事も有ると言う事を知って欲しいと思う。
この時、3本目までプリクリップと言う事を自分の中で決めかけた。
しかし、その『ずるでしょ』と言った人は『江本さんは注目されてるクライマーだから・・・』など
とおっしゃる。クライマーとしては別に注目されて無いと思うけど・・・まあ良いや。
こうした意見の中で最も簡単な解決方法は、言われたようにサクっとやる事。
嫌がるビレーヤーに強制する気も無いしもし自分がビレーヤーならビレーしたく無い。
(グランドして
怪我したらいくらなんでも少しは責任を感じてしまうから)
それで、その《おっしゃる》方にビレーをお願いしたのだが気持ちが上がらないまま終了。
ある意味、振り回された1日だったけど久しぶりに考えさせられた日でもありました。
※《おしゃる》方さんありがとうございました~!考える事が大切だと、また感じました!
ハングドック用にボルトを打つ事は許されるのか?
練習中は3本目にクリップしても良いのか?
クライミングは初登者と同じように登る必要があるのか?
命をかけて登るに値するルートなのか?
フリークライミングってそう言う物だったのか?
フリーソロできる程まで完璧にムーブを固めてさらにロープを付けるのがクライミングなのか?
様々な事を考えた結果。
3本目までプリクリップする事にします。
どちらにしても《プリクリップ》するルートだし、次のボルトは30cm程上なだけだし、そして何よりも
その方が何百倍も安全だから。
安全を求めてロープ付けて登ってるんだから。
日曜日に自分の中で決めた事と同じ理由です。
おまけ:《スペシャリスト》海外だったらとっくにフリーソロされててもおかしく無いルートですよね。
- 2007/10/25(木) 11:55:41|
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